ポール・サイモン、引退を示唆 Paul Simon
名曲「サウンド・オブ・サイレンス(The Sound of Silence)」を手掛けてから約半世紀、米国人ミュージシャンのポール・サイモン(Paul Simon)(74)が、29日付の米紙ニューヨーク・タイムズ(The New York Times)に掲載のインタビュー記事で引退を示唆するような発言をしている。
インタビューでサイモンは、「終わりが近づいている。ショービジネスに対する興味がなくなった。少しもない」と述べている。
サイモンの最新アルバム「Stranger to Stranger(ストレンジャー・トゥ・ストレンジャー)」の評判は上々で、英1位/米3位を記録。
シングルカットされた楽曲「Wristband(リストバンド)」は、大学のラジオ曲で最も多く流されている楽曲の一つだ。
ただ、現在開催中の全米ツアーと10月から1か月間にわたって開催する欧州ツアーの後は、1年かけてゆっくり旅行をしたいと述べており、3番目の妻であるミュージシャン、エディ・ブリッケル(Edie Brickell)と一緒の旅行も悪くないと話した。
「手放すというのは、勇気のいることだ。手放したらどうなるのだろう。自分が誰なのかが分かるのだろうか?」と、サイモンは自らに問いかけるように語る。
引退は、60年におよぶ輝かしいキャリアに幕が降りることを意味する。
サイモンはこれまでに、米タイム誌(Time Magazine)の「世界で最も影響力のある100人」に選出されている他、グラミー賞(Grammy Awards)を10回以上受賞、さらにはロックの殿堂(Rock and Roll Hall of Fame)入りも2回果たしている。
インタビューでは「名声」についても語っており、1960年代にはそれが「最悪の毒薬」と化すところを目の当たりにしたと述べている。
「それ(名声)は、エルビス・プレスリー(Elvis Presley)を殺し、ジョン・レノン(John Lennon)やマイケル・ジャクソン(Michael Jackson)も殺した。大きな名声を手にし、少なくともそれによって混乱させられて、非常に難しい局面に立たされなかった者を、自分は一人も知らない」とサイモンは話した。
She Moves on Import CD Paul Simon
Paul Simon / Pledging My Love & Johnny Ace